スコール
すこーる
squall
気象状況を表す用語で、二つの意味がある。その一つは局地的な悪天気で、発達した雲に伴い雷が鳴って強い雨が降ったりする。多くの場合、風も強い。航海用語としては、このほうが普通である。もう一つは、強い風が急に吹き出す現象で、その風は数分程度で弱まることが多い。風の息、つまり風が強まったり弱くなったり変動する現象とは異なる。両者を区別するため、風速が少なくとも8メートル毎秒増大して11メートル毎秒以上となり、それが1分間以上続く場合が、国際的に決められたスコール現象の規準とされている。雲や雨を伴うものをブラック・スコール、雲がなくて海面が白くみえる場合をホワイト・スコールともいう。スコールラインsquall lineは、もともとは、寒冷前線などに伴う長く伸びた悪天域をさしたが、いまは、低気圧の温暖域に現れる線状の対流現象を意味し、不安定線ともよばれる。スコールの有無には関係ない。
[篠原武次]
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スコール
南日本酪農協同株式会社が製造・販売している乳性炭酸飲料。スコールはデンマーク語で「乾杯」の意。キャッチコピーは「愛のスコール」。1971年に開発され、翌72年に発売された。以来、同社の看板商品となり、関西地区、中京地区、関東地区へと販路を拡大。2015年には日本コカ・コーラ株式会社とライセンス契約を締結し、同社の自動販売機にて幅広くスコールの販売を開始した。17年3月より西日本エリア限定で販売されていたサッポロビール株式会社とのコラボレーション商品「サッポロ 愛のスコールホワイトサワー」が大ヒットし、同年9月より全国発売された。
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スコール
南日本酪農協同株式会社(本社:宮崎県都城市)が開発、1972年に発売した乳性炭酸飲料。キャッチコピーの「愛のスコール」が知られる。当初は関西地区のみの販売だったが、徐々に販路を拡大。2015年には日本コカ・コーラ株式会社(本社:東京都渋谷区)とのライセンス契約により、同社の自販機での販売を開始した。
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デジタル大辞泉
「スコール」の意味・読み・例文・類語
スコール(〈デンマーク〉skaal)
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スコール
突然吹き出す強い風。一般に数分間続き,突然にやむ。継続時間が風の息より長い。大気の不安定により起こり,雷鳴,雷光,降雨を伴うこともある。日本では熱帯の驟雨(しゅうう)の意味に使われることが多い。
→関連項目人工降雨
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スコール
〘名〙 (squall) 突然吹き出し、短時間でやむ強風。雷や雨を伴うことが多く、ふつう熱帯地方特有の激しいにわか雨をいう。
※夢声戦争日記〈徳川夢声〉昭和一七年(1942)一〇月三一日「午前三時ごろ、凄いスコール」
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スコール【squall】
急に吹き始める強い風で,一般に数分間続いた後,ふたたび急におさまってしまう。スコールは一般に降水や雷雨を伴うので,それらをいっしょにして取り扱うことが多い。世界気象機関(WMO)の委員会で1962年に採択された定義によると,〈風速が少なくとも8m/sだけ急上昇して11m/s以上に達し,少なくとも1分間は続く〉となっている。なお,スコール・ラインsquall lineとは,元来,寒冷前線のことを意味したが,現在では線状に広がる激しい対流現象をいう。
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