スケルトン(英語表記)skeleton sledding

精選版 日本国語大辞典 「スケルトン」の意味・読み・例文・類語

スケルトン

〘名〙 (skeleton)
① 骸骨(がいこつ)
② (建物や船などの)骨組。また、機械などの内部構造。近ごろでは、電気器具などで、中の構造が透けて見えるようなデザインにもいう。「スケルトンカラー」
ガスストーブなどで、炎を放射熱に変えるために取りつけてある石膏製の器具

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「スケルトン」の意味・読み・例文・類語

スケルトン(skeleton)

骸骨がいこつ
建物や船などの骨組み。駆体くたい。「スケルトン賃貸住宅」
内部の構造が透けて見えること。「スケルトンタイプの腕時計」
ガスストーブの放熱用の燃焼筒。
鉄製のそりの一種。簡単な構造でハンドルブレーキはなく、重心の移動によって操作する。また、これにうつぶせに乗って行う氷上スポーツ。頭を進行方向に向け、氷で固められたコースを滑り降りて所要時間を競う。冬季オリンピックの正式競技。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スケルトン」の意味・わかりやすい解説

スケルトン
skeleton sledding

鋼鉄製ランナー (刃) がついたそり。また,そのそりに頭を前にして腹ばいに乗った状態で氷のコースを滑走し,所要時間を競う冬季競技の一つ。別名クレスタ。コース面すれすれまで顔を下げた状態で滑走するスリルに満ちた危険な競技で,速度は時速 130km以上に達する。 1884年,スイスザンクトモリッツに建設されたクレスタランというコースで誕生。全長 1213mのクレスタランでは 1885年以降,毎年全国的な競技大会が開催された。 1887年の同大会で初めて頭を下にして滑る選手が登場。 1892年に鋼鉄製のそりが導入され,その「骨ばった」外見から「スケルトン」と命名された。 1928,1948年のザンクトモリッツ・オリンピック冬季競技大会で競技種目になるが,その後不採用。 1970年代初めのそり改良と人工凍結コース誕生をうけ,国際大会が復活。 1987年までに世界選手権とワールドカップが開かれ,国際ボブスレー・トボガニング連盟 FIBTから競技として認定された。 2002年,ソルトレークシティー・オリンピック冬季競技大会で男女ともに再び正式競技として採用された。選手はスタート時,左右についた2本のハンドルを両脇に挟んでそりを押す。両側面にはコースに激突した際の衝撃を和らげるバンパーがついている。操舵機構やブレーキはなく,一方の足を氷上に出したり体重を移動して操縦する。選手を含めた最大重量は,男子 115kg,女子 92kg。コースは通常ボブスレーと共有する。国際大会では2回滑走し,合計タイムで順位を決める。

スケルトン
Skelton, John

[生]1460頃.ノーフォーク
[没]1529.6.21. ロンドン
イギリスの詩人。風刺詩,ユーモラスで写実的な詩,および「スケルトン風」と呼ばれる短い,「息をつかせぬ」不規則な押韻の詩行で知られる。中世とエリザベス朝を結ぶ過渡的な詩人で,むしろ中世の伝統に属するが,その風刺精神は宗教改革の時代を指向する。桂冠詩人の称号を与えられ,ヨーク公 (のちのヘンリー8世) の教育係となった。 1498年聖職につく。唯一の道徳劇『雅量』 Magnyfycenceのほか,雀の死をいたむ少女を歌った『フィリップ・スパロー』 Phyllyp Sparoweや宗教界を風刺した『コリン・クラウト』 Collyn Clout (1519) などがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「スケルトン」の意味・わかりやすい解説

スケルトン
John Skelton
生没年:1460?-1529

イギリスの詩人。とくに風刺詩にすぐれていた。オックスフォードおよびケンブリッジの両大学に学び,その学殖のゆえに,皇太子ヘンリー(のちのヘンリー8世)の教育係を務めた。1498年に聖職に任じられたが,活発な詩作活動はむしろそれからである。短い詩行に不規則な韻を踏ませながらの急迫した歌いぶりは,のちに〈スケルトニック〉と呼ばれることになる独自な詩風であった。《スズメのフィリップ》は猫にスズメをとられた娘の嘆きを歌って,この作者の一種のロリータ・コンプレクスのようなものをうかがわせる。《コリン・クラウト》(1519ごろ)は,当時の教会に対する手きびしい風刺。英詩史のなかの15世紀から16世紀前半は,チョーサーとルネサンスの間にはさまれた不毛の時代とみなされるが,そのなかできらりと光ったスケルトンは,20世紀になってから評価が高まった。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

知恵蔵 「スケルトン」の解説

スケルトン

緩やかな勾配のスタートゾーンからソリを押し、うつ伏せに飛び乗って頭を前にしてコースを滑走する競技。国際的にはボブスレー・トボガニング連盟(FIBT:Federation Internationale de Bobsleigh et de Tobogganing〈仏〉)に属しているが、日本では日本ボブスレー・リュージュ連盟の一競技。タイム計測や試合の方法はボブスレーと同じ。スケルトンは骸骨という意味で、ソリ競技の中では最も単純な構造のソリを使う。最高で時速130km前後にもなる。その中で無駄な動きをせず空気抵抗をより少なくしなくてはならない。ソリの操作は肩とひざを使って行うが、トップクラスになると頭を僅かに動かすだけで操作するという。2002年のソルトレーク大会で、五輪の正式種目に採用された。越和宏は、1999年と2000年のワールドカップ長野大会で優勝。これはソリ競技の国際大会で日本人初の快挙だった。

(折山淑美 スポーツライター / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

百科事典マイペディア 「スケルトン」の意味・わかりやすい解説

スケルトン

英国の詩人。オックスフォードとケンブリッジ両大学に学び,ヘンリー8世の皇太子時代の家庭教師を務め,聖職にもついた。独特の韻律をもった風刺詩で知られる。《フィリップ・スパロー》(1545年)などの作品がある。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

リフォーム用語集 「スケルトン」の解説

スケルトン

金属など不透明素材で作られた筐体の大部分を切除もしくは透明素材に置き換え、内部機構が見えるようにした外殻構造。建築では、構造体のみを残して全てを解体し、内装や設備機器を新設するリフォーム工事のことをスケルトンリフォームという。

出典 リフォーム ホームプロリフォーム用語集について 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典 「スケルトン」の解説

スケルトン

素材・デザイン透明または半透明な素材でできたパソコンなどの筐体、またはデザイン。内部の構造が見えるため「skeleton。照会条件設定用の表データベースの照会言語であるQBEで使用する、照会条件設定用の表のこと。QBE

出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報

今日のキーワード

靡き

1 なびくこと。なびくぐあい。2 指物さしものの一。さおの先端を細く作って風にしなうようにしたもの。...

靡きの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android