スイス・ロマンド管弦楽団(読み)すいすろまんどかんげんがくだん(英語表記)Orchestre de la Suisse Romande

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

スイス・ロマンド管弦楽団
すいすろまんどかんげんがくだん
Orchestre de la Suisse Romande

エルネストアンセルメにより、1918年に創設されたオーケストラ。名称中のロマンドはスイスフランス語圏をさす。1938年にローザンヌ放送交響楽団と合併ジュネーブ本拠に演奏を行っている。アンセルメの意図を反映して、設立当初からストラビンスキーオネゲル、マルタンらの新作の初演・紹介を行い、演奏の技術的な質の高さ、色彩的な響きにより世界有数のオーケストラの一つになった。1967年アンセルメが引退、以後クレツキーサバリッシュシュタイン、アルマン・ジョルダンArmin Jordan(1932―2006)を経て、1997年からイタリア出身のファビオ・ルイジFabio Luisi(1959― )が指揮者を務める。スイス・ロマンド放送およびジュネーブ大劇場のオーケストラも兼ねている。

[美山良夫]

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百科事典マイペディア の解説

スイス・ロマンド管弦楽団【スイスロマンドかんげんがくだん】

スイスのフランス語圏を代表する管弦楽団。1918年アンセルメによりジュネーブで創設され,1938年ローザンヌ放送管弦楽団を吸収した。1967年まで半世紀にわたりアンセルメの薫陶を受け,世界一流の管弦楽団に成長。フランス,ロシア近代音楽や20世紀の作品を主なレパートリーとし,透明な音質と精妙なアンサンブル声価を高めた。アンセルメ引退(1967年)後は主にドイツ系の指揮者のもとでしばらく低迷期が続いたが,1985年スイスの名指揮者A.ジョルダン〔1932-2006〕を音楽監督に迎え,往年の響きを取り戻した。

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デジタル大辞泉プラス の解説

スイス・ロマンド管弦楽団

スイスのジュネーブを拠点とするオーケストラ。1918年にエルネスト・アンセルメにより設立。主な指揮者はアンセルメのほか、パウル・クレツキ、ヴォルフガング・サヴァリッシュ、ホルスト・シュタイン、アルミン・ジョルダンなど。スイスを代表するオーケストラの一つとして知られる。

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