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「スイカ(西瓜)」の意味・わかりやすい解説
スイカ(西瓜)【スイカ】
熱帯アフリカ原産のウリ科のつる性一年草。古代エジプト時代から種子を食用とするために栽培され,日本へは16―17世紀に中国経由で渡来した。現在の果肉用のものは明治初年に米国から移入。全体に白毛があり,つるは長さ5〜6m,羽状に裂けた葉をつける。夏,葉腋(ようえき)に黄色の単性花を開く。果実は球〜楕円形で大きく,皮の模様や色はさまざま。小型で果肉の黄色いアイスボックス,果皮も果肉もともに黄色い金鈴,大型で果皮は濃緑で果肉が鮮紅色の緑富研(みどりふけん)などから,現在の主要品種である天竜2号,縞王マックス,日章レッドなど品種は150以上。近年,果重1.5〜2kgの小玉スイカの人気が高まっている。主産県は熊本,千葉など。果実を生食するほか,果汁をジュース,薬用とし,種子を中国料理の前菜とする。
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スイカ(西瓜)
スイカ
Citrullus vulgaris; watermelon
ウリ科の一年草。熱帯アフリカ原産とされるが古くからエジプトなどで栽培され,多数の品種がある。茎はつる性で巻きひげがあり,長く地上をはう。雌雄同株で,夏,葉腋に黄色の単性花をつける。果実は球形または楕円体状の液果で,表面は緑色のほか濃淡の縞があるものもある。品種により果実の大きさ,形も違い,また果肉の色も赤から黄色までいろいろある。日本ではスイカは夏の果物の筆頭にあげられ,また種子も炒って食べられる。染色体が四倍体のスイカに二倍体のスイカを交配してつくられた三倍体のスイカを育て,これに二倍体の花粉をかけると種なしスイカが得られる。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報