ジンバブエ(遺跡)(読み)ジンバブエ(英語表記)Zimbabwe

翻訳|Zimbabwe

百科事典マイペディア 「ジンバブエ(遺跡)」の意味・わかりやすい解説

ジンバブエ(遺跡)【ジンバブエ】

アフリカ南部ジンバブエ共和国首都ハラレ南方,約300kmにある巨大な石造建築遺跡。丘の上の城塞(じょうさい)跡,平野神殿跡,両者中間にある住居跡からなる。19世紀にヨーロッパ人の探検家が発見,20世紀以降数回にわたる考古学的な調査が行われた。バントゥー系種族により,10―18世紀に建築されたと推定される。1986年世界文化遺産に登録。
→関連項目アフリカショナジンバブエモノモタパ王国

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジンバブエ(遺跡)」の意味・わかりやすい解説

ジンバブエ(遺跡)
じんばぶえ
Zimbabwe

南アフリカ、ジンバブエ国の南部にある石造建築群で著名な遺跡。1986年に世界遺産の文化遺産として登録されている(世界文化遺産)。高さ10メートルぐらいの石壁に囲まれた「神殿」と、そびえ立つ花崗(かこう)岩の巨石を利用した砦(とりで)のような「アクロポリス」、二つを結ぶ谷間に点在する石造建築群「谷の遺跡」の三つで構成される。19世紀中ごろ、ドイツの地理学者カール・マウフKarl Gottlieb Mauch(1837―75)によって発見された。当初、これらはフェニキア人によってつくられたと考えられたが、のちにアフリカ人の手で残されたものとわかった。「アクロポリス」はカランガ人の建てたモノモタパ王国の首都で12~15世紀のもの、「神殿」は、これを滅ぼしたロズウィ人のもので18世紀まで存続していた。

[山下秀樹]


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