日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジョアン(4世)」の意味・わかりやすい解説
ジョアン(4世)
じょあん
João Ⅳ
(1604―1656)
ポルトガル王(在位1640~56)。ブラガンサ朝の開祖。回復王o Restauradorともよばれる。スペイン支配下のポルトガル最大の貴族ブラガンサ公の子として南部の町ビラ・ビソーザに生まれる。1640年、スペイン帝国の混乱に乗じ、ポルトガルの一部の貴族がリスボンに駐在するスペイン人ポルトガル副王を追放し、60年ぶりに独立を回復、ジョアンは国王に推挙されジョアン4世として即位し、ブラガンサ朝を開いた。彼はスペインの侵入に備えて国境の防備を固める一方、イギリスに援助を求め、その代償として経済従属を深めていった。海外領ではブラジル、アンゴラをオランダ人から回復した。
[金七紀男]
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