旺文社世界史事典 三訂版 「ジャワ」の解説
ジャワ
Java
インドネシア諸島中最も早く開け,政治・文化の中心地で,共和国住民の3分の2がこの島に住む。住民は西部のスンダ人,中部のジャワ人,東部のマドゥーラ人に大別される。先史時代のジャワ原人,ソロ人などの原人骨が発見されている。紀元前後からインド文化が渡来し,5世紀初めの西部のタルマ(国),8世紀初めごろの中部の訶陵・サンジャヤ国など,インド文化の洗礼を受けた国が栄え,ヒンドゥー−ジャワ時代が到来した。8世紀後半,大乗仏教を奉ずるシャイレーンドラ朝が現れ,インド系文化の極盛期を現出し,ボロブドゥールの遺跡を残した。1293年,侵入した元軍を追放してラ−デン=ヴィジャヤがマジャパヒト王国を建設し,空前の大帝国をつくった。15世紀初めにイスラームが伝来し,16世紀にはマタラム王国が中東部を,バンテン王国が西部を支配した。17世紀にはいると,オランダがジャカルタに根拠地を築き,19世紀から政府の統治下において経営を進めた。1945年独立してインドネシア共和国の一部となった。
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