ジシアンジアミド

化学辞典 第2版 「ジシアンジアミド」の解説

ジシアンジアミド
ジシアンジアミド
dicyandiamide

cyanoquanidine.C2H4N4(84.08).NH=C(NH2)NHCN.シアナミドを重合させると得られる.融点209 ℃.1.40.水に可溶,エタノールやアセトンに微溶.融点以上に熱するとアンモニアを発生してメラミンそのほかのトリアジン誘導体に変化する.グアニジン誘導体やピリミジン誘導体などの複素環式化合物の合成原料として用途が広い.[CAS 461-58-5]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のジシアンジアミドの言及

【シアナミド】より

…刺激性で皮膚に触れると炎症を起こす。シアナミド水溶液にカルシウムシアナミドを加えてアルカリ性(pH8.5)とし,80℃くらいに熱すると2分子が重合してジシアンジアミドが生成する。 HN=C=NH+H2NCN  ―→H2N-C=(NH)-NH-CNジシアンジアミドは白色の結晶で,メラミン樹脂の成形材料,エポキシ樹脂の硬化剤などに用いられ,またこれから得られる化合物は医薬・農薬・樹脂などの原料とされるものが多い。…

※「ジシアンジアミド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android