ジェッダの歴史地区:メッカへの玄関口(読み)ジェッダのれきしちく メッカへのげんかんぐち

世界遺産詳解 の解説

ジェッダのれきしちく メッカへのげんかんぐち【ジェッダの歴史地区:メッカへの玄関口】

2014年に登録された世界遺産(文化遺産)。ジェッダサウジアラビア西部、マッカ・アル・ムカッラマ地方にある紅海の東岸に面し、聖地メッカの西約70kmほどに位置する港湾都市。メッカはイスラム教最大の聖地とされており、イスラム教の5つの義務(五行)の一つであるハッジ巡礼)を行うムスリムイスラム教徒)で賑わっている。7世紀にエジプトから紅海を経てインド洋に至る交易ルートの主要港として整備され、メッカへの物資経路として繁栄した。また紅海経由で到着した巡礼者のための玄関口となり、多様な文化を育む中心地として発展した。19世紀後半に富裕商人によって建てられた7階建てのタワーハウスや、紅海沿岸のサンゴを用いた建物など伝統建築技術を特徴とし、古代から伝わる港やモスクスーク(市場)では世界各地の商品が扱われており、活気に満ちた街並みを形成している。これらが歴史的に価値のある貴重な例証として評価され、世界遺産に登録された。◇英名はHistoric Jeddah, the Gate to Makkah

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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