シリア−アラブ共和国(読み)シリア−アラブきょうわこく(英語表記)Syrian Arab Republic

旺文社世界史事典 三訂版 「シリア−アラブ共和国」の解説

シリア−アラブ共和国
シリア−アラブきょうわこく
Syrian Arab Republic

フランスの委任統治の後,1946年に独立を果たした西アジアの共和国。首都ダマスクス
宗教・民族が複雑で政局は安定せず,1949〜54年の間に5回クーデタが起こっている。1955年にはバグダード条約機構METO)に反対してトルコ・イラクと対立し,58年にはエジプトナセル首班とするアラブ連合共和国をつくった。しかし,エジプト主導の経済政策や軍部の人事などに対する不満が高まり,1961年に離脱して単独の共和国となった。外交ではアラブ民族主義,反帝国主義,非同盟主義を柱とし,イスラエルに対しても強硬姿勢をとってきた。しかし,後ろ盾であったソ連の崩壊や湾岸戦争などの影響もあり,徐々に軟化の方向をみせている。

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報

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