旺文社世界史事典 三訂版 「シリア−アラブ共和国」の解説
シリア−アラブ共和国
シリア−アラブきょうわこく
Syrian Arab Republic
宗教・民族が複雑で政局は安定せず,1949〜54年の間に5回クーデタが起こっている。1955年にはバグダード条約機構(METO)に反対してトルコ・イラクと対立し,58年にはエジプトのナセルを首班とするアラブ連合共和国をつくった。しかし,エジプト主導の経済政策や軍部の人事などに対する不満が高まり,1961年に離脱して単独の共和国となった。外交ではアラブ民族主義,反帝国主義,非同盟主義を柱とし,イスラエルに対しても強硬姿勢をとってきた。しかし,後ろ盾であったソ連の崩壊や湾岸戦争などの影響もあり,徐々に軟化の方向をみせている。
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