シラザン

化学辞典 第2版 「シラザン」の解説

シラザン
シラザン
silazane

Si-N-Si結合を有し,一般式H3Si(NHSiH2)nNHSiH3で示される一連のケイ素化合物.n = 0のものはジシラザン,n = 1のものはトリシラザンなどとよび,水素のかわりに有機基のついたものはオルガノシラザンとよばれる.また,似たものとして環状のシクロシラザン (SiH2NH)n もある.クロロシランと過剰のアンモニアとの反応からジシラザン,シリルイミドを経て,白色の重合体として得られる.

  2H3SiCl + 3NH3 → (H3Si)2NH + 2NH4Cl

  (H3Si)2NH → SiH4 + H2Si(NH)

  nH2Si(NH) → (H2SiNH)n

ジクロロシランを用いても同じ重合体が得られる.ジシラザンのN-リチオ体[(CH3)3Si]2NLiは,強塩基として有機合成で用いられる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android