シラカバ(白樺)(読み)シラカバ(英語表記)Betula platyphylla var. japonica; birch

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シラカバ(白樺)」の意味・わかりやすい解説

シラカバ(白樺)
シラカバ
Betula platyphylla var. japonica; birch

カバノキ科の落葉高木。シラカンバまたはカバノキとも呼ぶ。北半球冷温帯に広い分布をもつ母種 (オウシュウシラカバ B. platyphylla) の日本における変種とされる。日本では北海道,本州,九州などの山地にブナ帯に混って生じ,本州中部では標高 1000~1200mあたりに自生する。幹は高さ約 14m,径 60cmにも達し,樹皮が白くて美しいので有名であるが,これは外皮に白いろう質 (ワックス) を分泌するためである。葉は互生し,三角状卵形で縁に不規則な細かい二重鋸歯がある。春に,葉に先立って開花する。雌雄同株。雄花序は尾状で下垂し,雌花序は上向きにつく。樹皮をつけたまま山小屋などの建築材にするほか,細工物などに用いる。

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百科事典マイペディア 「シラカバ(白樺)」の意味・わかりやすい解説

シラカバ(白樺)【シラカバ】

シラカンバとも。本州中部〜北海道の山地や高原原野にはえるカバノキ科の落葉高木。しばしば山火事跡地などの陽地に群生する。樹皮は白く横にはげる。葉は三角状卵形で先はとがり,縁には重鋸歯(きょし)がある。雌雄同株。4〜5月,開葉と同じ頃,雄花の尾状花穂が短枝の先からたれ下がり,雌花の花穂は小枝の先に上向きにつく。果穂は円柱形でたれ下がり,9〜10月,褐色に熟す。材は器具燃料,樹は庭木とし,樹皮を細工物とする。

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