シュー(古代エジプト神話)(読み)しゅー(英語表記)Shu

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

シュー(古代エジプト神話)
しゅー
Shu

古代エジプトの神話で、原初の創造神から生まれた男神。同時に生まれた女神テフヌトの兄にあたり、シューは空気を、テフヌト水蒸気を表した。この2神はしばしば2頭のライオンの姿で表される。また、この2神から地の男神ゲブと天空の女神ヌトが生まれたが、父神シューは、初め抱き合っていた2神を引き離したといわれ、墓陵壁画などには、頭上羽毛をのせ、上方のヌトを支える姿で表されている。その崇拝の中心地はレオントポリス(ライオンの都)であった。

矢島文夫


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

破壊措置命令

弾道ミサイルなどが日本に飛来・落下する恐れのある場合に、それを破壊するよう防衛大臣が自衛隊に命じること。弾道ミサイル破壊措置命令。[補説]原則として内閣総理大臣の承認を得た上で行われるが、事態の急変な...

破壊措置命令の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android