シュミット(Helmut Schmidt)(読み)しゅみっと(英語表記)Helmut Schmidt

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

シュミット(Helmut Schmidt)
しゅみっと
Helmut Schmidt
(1918―2015)

ドイツ連邦共和国(旧西ドイツ)の政治家。ハンブルクで高校教諭の子に生まれる。第二次世界大戦に参加、敗戦時中尉。1946~1949年ハンブルク大学で経済学、政治学を学ぶ。1946年より社会民主党員で、1947~1948年社会主義学生同盟の全国議長。1949~1953年ハンブルク市政府の経済、交通局長。1953~1962年および1965年以降国会議員。1961~1965年ハンブルク市政府の内相。1965~1966年党副委員長、1966~1969年党院内総務、1968年党副委員長。1969年10月発足したブラント第一次政権で1972年まで国防相として国防軍の包括的な改革を指導。1972年8月経済相兼蔵相、同年12月第二次ブラント政権で蔵相。1974年5月ギョーム事件で辞職したブラントの後を継いで首相。1982年10月経済財政事情の悪化を背景とする自由民主党との連立政権分裂のため辞任した。首相退任後も「OBサミット」「シュミット委員会」などを提唱して国際的に幅広く活躍。1983年『ディ・ツァイト』誌の編集顧問、1985年以降同誌発行人。1986年政界引退。

[中川原徳仁]

『永井清彦・萩谷順訳『シュミット外交回想録』上下(1989・岩波書店)』

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