日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
シャーマン(William Tecumseh Sherman)
しゃーまん
William Tecumseh Sherman
(1820―1891)
アメリカの軍人。陸軍士官学校卒業(1840)。メキシコ戦争に従軍(1846~1847)後、サンフランシスコで銀行業に失敗。弁護士を経てルイジアナ州のミリタリー・アカデミーの校長に就任(1859~1861)。南北戦争勃発(ぼっぱつ)で連邦軍(北軍)に復帰、1862年に少将に昇進。将軍として、1864年、テネシー州チャタヌーガを起点に、6万余の兵士への補給を受けず現地徴発により、有名な「海への行軍」を行い、南軍を二分し、アトランタ、サバナを占領。4万世帯の解放黒人に沿岸沖の海上群島(シー・アイランズ)を解放し、1世帯につき40エーカーの土地を割り当てた。敵兵を倒すより、補給路を断ち、公共建築物や鉄道、工場を破壊する近代的作戦をとった最初の将軍として知られる。
[竹中興慈]
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