シャーハーンシャー(読み)しゃーはーんしゃー

世界大百科事典(旧版)内のシャーハーンシャーの言及

【アドゥド・アッダウラ】より

…ブワイフ朝の君主,アミール。在位949‐983年。名はカリフから授与された称号で,〈王朝の補助者〉の意。イラク,ファールス,キルマーンを支配し,同朝の最盛期を現出させた。十二イマーム派を標榜し,イスラム世界でははじめてシャーハンシャー(王中の王)を名のり,中世ペルシア語のパフラビー語のコインを鋳造させ,ササン朝以来のイラン的伝統との結びつきを強調した。学問・芸術の保護者としても知られ,歴史家ミスカワイフなどが輩出した。…

【シャー】より

…近代ペルシア語で〈支配者〉〈王〉を意味する語(古代ペルシア語xshāyathiya,パルティア・中世ペルシア語shāh)。アケメネス朝およびササン朝の皇帝は,〈王中の王(シャーハーンシャーshāhānshāh)〉の称号をもち,彼らは神から帝国の統治権を授かった絶対専制君主であった。イスラム期に入ると,8世紀半の間はイランでもシャーの称号はほとんど用いられず(ブワイフ朝の君主はシャーハーンシャーの称号を用いた),アミールスルタンマリクの称号が用いられた。…

【ペルシア帝国】より

…ペルシアの支配はまた,後代に世界帝国の理念を残した。アケメネス朝の王号〈諸王の王〉は,とりわけイラン民族の間に帝国支配者の称号として繰り返し用いられ,最近のパフラビー朝の〈シャーハーンシャーshāhānshāh〉にまで伝えられた。なお,ペルシア帝国時代の文化については〈アケメネス朝美術〉〈ゾロアスター教〉〈ペルシア文学[イスラム以前]〉などの項目を参照されたい。…

※「シャーハーンシャー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android