シャフティ(英語表記)Shakhty

デジタル大辞泉 「シャフティ」の意味・読み・例文・類語

シャフティ(Shakhtï/Шахты)

ロシア連邦南西部、ロストフ州都市。ドネツ丘陵南東部に位置し、ドネツ炭田の採炭地の一つとして知られる。1920年までの旧称アレクサンドロフスクグルシェフスキー

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「シャフティ」の意味・わかりやすい解説

シャフティ
Shakhty

ロシア連邦南西部,ロストフ州の都市。ドネツ炭田東部の一中心地。人口24万9110(2004)。1920年までアレクサンドロフスク・グルシェフスキーAleksandrovsk-Grushevskiiと呼ばれた。炭鉱のほか鉱山機械工場,繊維工場,食品工場などがある。1928年にこの地で起きたシャフティ事件は,〈ブルジョア専門家〉が怠業を謀ったとされる事件で,〈ブルジョア専門家〉に対するソビエト政権の政策転換の契機となった。その真相はいまだに不明であるが,西欧では一般にでっちあげ事件とみられ,大粛清時代の〈見世物裁判〉の先駆とされている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シャフティ」の意味・わかりやすい解説

シャフティ
しゃふてぃ
Шахты/Shahtï

ロシア連邦南西部、ロストフ州の鉱工業都市。人口21万9400(2003推計)。1920年までの旧称アレクサンドロフスク・グルシェフスキーАлександровск‐Грушевский/Aleksandrovsk-Grushevskiy。ドネツ丘陵南東麓(ろく)のステップ(短草草原)に位置し、ロストフ・ナ・ドヌー鉄道が通ずる。ドネツ炭田に属する炭鉱、選鉱場、石炭採掘技術研究所、鉱山学校がある。縫製、衣服陶磁器乳製品などの工場も集まっている。

渡辺一夫

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「シャフティ」の意味・わかりやすい解説

シャフティ

ロシア南部,ロストフ北東64kmの都市。1920年までアレクサンドロフスク・グルシェフスキーと称された。ドネツ炭田の一中心。炭鉱のほか,製靴,織物家具などの工業が行われる。1928年〈ブルジョア専門家〉がサボタージュを謀ったとしてソビエト政権に摘発された〈シャフティ事件〉が起きたが,無実の罪で裁きを受けた例も多く,現在ではソビエト政権による捏造事件と目されている。24万5467人(2009)。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android