シベリア台地(読み)シベリアだいち(英語表記)Siberian platform

改訂新版 世界大百科事典 「シベリア台地」の意味・わかりやすい解説

シベリア台地 (シベリアだいち)
Siberian platform

バイカル湖北方,東はレナ川,西はエニセイ川で囲まれる幅2000kmの広大な丘陵性台地をいう。シベリア卓状地ともいい,古くはアンガラ楯状地Angara shieldといわれた。シベリア台地の基盤は始生代から原生代前~中期変成岩と花コウ岩であるが,これらの古い岩石が露出しているのは南東部のアルダン地塊と北部の小さなアナバル地塊だけで,残りの広大なシベリア台地は原生代後期から顕生代(とくに中生代)の堆積岩層や火山岩層でおおわれている。シベリア台地をとりまくベルホヤンスク山脈バイカル山脈サヤン山脈,エニセイ山地は,原生代最末期~古生代最初期のバイカル造山帯や,中生代の造山帯(花コウ岩帯)より構成されている。シベリア台地の基盤岩の形成時期は始生代と原生代前~中期の二つの造山期に分けられる。最近アルダン地塊(楯状地)から,花コウ片麻岩やシソ輝石片麻岩よりなる〈最古の基盤岩〉(37億5000万年前)が発見された。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android