シブ(北欧神話の女神)(読み)しぶ(英語表記)Sif

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シブ(北欧神話の女神)」の意味・わかりやすい解説

シブ(北欧神話の女神)
しぶ
Sif

北欧神話女神トールの妻。娘スルーズと息子モージ、マグニを生んだ。シブは美しい黄金の髪で知られ、スカルド詩人は黄金を「シブの髪」で表すのを常とする。スノッリの『エッダ』によると、あるときロキがシブの髪を切って丸坊主にしたため、怒ったトールはロキを黒い妖精(ようせい)たちのところへやって、自然の髪と同じように生える黄金の髪をつくらせた。『エッダ』の「ロキの口論」によれば、シブは夫の不在中にロキと不義を犯したことになっている。

[谷口幸男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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