シタン(紫檀)(読み)シタン

百科事典マイペディア 「シタン(紫檀)」の意味・わかりやすい解説

シタン(紫檀)【シタン】

インド南部,スリランカに自生する数種のマメ科の常緑高木。高さ10〜25m,径50cmに達する。葉は3〜5枚の広楕円形小葉からなる複葉。花は黄色の蝶(ちょう)形花で,扁平な円形果実を結ぶ。緻密(ちみつ)な材は重くて堅く,特に心材は暗紅紫色で美しい。古くから唐木(とうぼく)の一つとして建築家具細工物などに賞用されている。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シタン(紫檀)」の意味・わかりやすい解説

シタン(紫檀)
シタン
Pterocarpus santalinus; red sandalwood

マメ科の常緑小高木で,インド南部およびスリランカ原産。高さ6~10mになる。羽状複葉を互生し,蝶形花総状花序につける。心材は暗紫紅色で磨くと波状の紋が現れる。材質は緻密で堅く,建築材,箱,額縁などの工芸材として古来コクタンとともに珍重され,また農具などにも用いる。工芸材としていわゆる紫檀と呼ばれる材はこの種のほかローズウッドの類などや近縁属のいくつかの種類を含む。

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