ザヤパンディタ(読み)ざやぱんでぃた

世界大百科事典(旧版)内のザヤパンディタの言及

【オイラート語】より

…オイラート語はさらに,(1)カルムイク方言(カルムイク語ともいう)と,(2)その他のオイラート下位方言,すなわちコブト地域のドルボド方言とバイト方言,アルタイ地域のトゥルグート,ウリヤンハ,ザハチン,ミンガトの諸方言,ダムビのオロート方言などに分かれる。オイラート人は,古く1648年にホシュート族の高僧ザヤ・パンディタZaya Panditaによって創案されたトドTodo文字(〈明白な〉文字の意で,蒙古文字(モンゴル文字)に若干の改良を施したもの)をもって自己の言語を書写してきたが,これが,いわゆるオイラート文語であり,この文字は現在でも中国の新疆ウイグル自治区に住むオイラート人によって用いられている。また,カルムイク語は1924年以後(1931年から38年にかけては,一時ラテン文字も用いられたことがある),ロシア文字に幾分の変更を加えた文字によって書写されている。…

【カルムイク文字】より

…オイラート文字ともトド(托忒)文字ともいう。1648年オイラート族出身のラマ僧ザヤパンディタ(1599‐1662)が考案したもので,従来のモンゴル文字がoとu,öとü,kとg,tとdなどの間に字形上の区別がなかったので,これらに特別の記号を付加して区別を明瞭にした。このために“明瞭な(トド)”文字という意味でトド文字と呼ばれた。…

【ラマ教】より

… オイラート族のラマ教もフフホトを経由して17世紀初めに初めて伝えられたものであるが,それにはフフホトの活仏トンコル・フトクトの布教によるところが大きい。オイラート文字の発明者としてモンゴル文化史上名高いザヤパンディタもこのフトクトについて出家したものである。17世紀後半には,オイラート族の統一国家ジュンガル王国の君主ガルダンがダライ・ラマ5世のために北アジアに一大ラマ教王国の樹立を目ざして活躍したが,清の康熙帝に敗れて夢はならなかった。…

※「ザヤパンディタ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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