ザクロ(石榴)石(読み)ざくろいし

百科事典マイペディア 「ザクロ(石榴)石」の意味・わかりやすい解説

ザクロ(石榴)石【ざくろいし】

ガーネットとも。ケイ酸塩鉱物の一種。等軸晶系で,12面体結晶が多く,へき開はない。透明〜半透明,ガラス光沢,色は一般に赤だが,黄,緑,黒,褐色などのものもある。半粒状または塊状で産し,ザクロの粒に似た印象を受ける。美しいものは飾石に用いる。1月の誕生石。比重3.5〜4.3,屈折率1.7〜1.9,硬度6〜7.5で硬いので研磨材に利用する。化学組織は(Mg,Fe2(+/),Mn,Ca)3(Al,Fe3(+/),Ti,Cr)2Si3O12で表される。以下括弧内に示した金属元素の成分差により,雲母片岩などに産する貴(鉄バン)ザクロ石(Fe3Al2),カンラン石中などに産する紅ザクロ石(Mg3Al2),マンガン鉱床中などに産するマンガン・ザクロ石(Mn3Al2),代表的なスカルン鉱物の緑(灰バン)ザクロ石(Ca3Al2)と灰鉄ザクロ石(Ca3Fe2)などに分類され,実際にはこれらの固溶体が多い。
→関連項目誕生石

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