ザイオンス効果(読み)ざいおんすこう

知恵蔵mini 「ザイオンス効果」の解説

ザイオンス効果

同じ人や物に接する回数が増えるほど、その対象に対して好印象を持つようになる効果のこと。1968年に、アメリカの心理学者ロバート・ザイオンスによって広められた。「ザイアンス効果」とも呼ばれる。日本語では「単純接触効果」という。企業の営業やマーケティングに活用されることが多い。例えば、営業の担当者が何度顧客を訪問してから商談を開始するのは、最初に自分への好感を得ることで商品への好印象をも得ようとする手法である。テレビコマーシャルで短期間に集中して商品をプロモーションするのも、顧客と商品を短い間に何度も接触させることで一気に親しみを持たせるためである。スマートフォンのプッシュ通知は、何度もアプリケーションを開かせることで好意を抱かせ、定期的かつ頻繁に、そのアプリケーションを自ら使用させる狙いがある。

(2019-9-19)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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