サン・ジミニャーノ(読み)サンジミニャーノ

百科事典マイペディア 「サン・ジミニャーノ」の意味・わかりやすい解説

サン・ジミニャーノ

イタリア中部,トスカナ州フィレンツェの南56kmにある町。〈美しい塔の町〉として知られる。ビア・フランチージェナ(フランス街道)にあってローマへの往来の重要な中継点として発展。13世紀,貴族たちは富と権力象徴として高さ50mにも達する塔をもつ住居を競って築いた。一時は72本もあった塔だが,現在は14本が残る。町には12世紀のロマネスク様式の参事会教会や13−14世紀のポポロ宮殿のほか,14,15世紀の建築が残り,中世の姿を伝えている。歴史地区は1990年,世界文化遺産に登録。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「サン・ジミニャーノ」の意味・わかりやすい解説

サン・ジミニャーノ
さんじみにゃーの
San Gimignano

イタリア中部、トスカナ州シエナ県の町。人口7105(2001国勢調査速報値)。オリーブブドウの木に囲まれた標高324メートルの丘上に位置する。主要な産業は、農業農産物加工と取引、観光業である。「塔の町」として有名で、コムーネ時代(中世)に建てられた72の塔のうち、13が残っている。なお、サン・ジミニャーノの歴史地区は1990年に世界遺産文化遺産として登録されている(世界文化遺産)。

[堺 憲一]

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