サンレモ会議(読み)サンレモかいぎ(英語表記)San Remo Conference

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サンレモ会議」の意味・わかりやすい解説

サンレモ会議
サンレモかいぎ
San Remo Conference

第1次世界大戦後の 1920年4月イタリアサンレモオスマン帝国に関する戦後処理を協議した会議。イギリス,フランス,イタリア,日本,ギリシアベルギーの代表が参加した。対オスマン条約の基本線を定めたイギリス,フランス,イタリアの連合国最高会議案 (1920.2.ロンドン) がほぼ承認され,イラクパレスチナはイギリス,シリアはフランスの委任統治領となった。パレスチナについては,ユダヤ人による国家建設が約束されるというバルフォア宣言履行が明記されていたので,アラブ諸国は強く反発した。その他,英仏石油協定,ドイツの軍備制限緩和と賠償問題などが討議されたが,対独賠償問題をめぐってイギリスとフランスの意見が鋭く対立した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android