世界大百科事典 第2版
「サンチェス・コエリョ」の意味・わかりやすい解説
サンチェス・コエリョ【Alonso Sánchez Coello】
1531ころ‐88
スペインの宮廷肖像画家。バレンシア県ベニファヨーに生まれ,リスボンに移住,フランドルでモル・ファン・ダスホルストに学んだ(1550‐54)後,スペイン王フェリペ2世の宮廷画家となる。スペインが生んだ最初の肖像画家で,数多くの王家肖像画を描き,スペイン派におけるこのジャンルの基礎を築いた。【神吉 敬三】
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世界大百科事典内のサンチェス・コエリョの言及
【スペイン美術】より
…そして〈聖なる〉L.deモラーレスは,スペイン南西部のエストレマドゥラ地方でフランドル派とイタリア派を独学し,中世的な精神が息づく神秘的なマニエリスム宗教画を完成した。サンチェス・コエリョによって,スペイン肖像画の基礎が築かれたのもこの頃である。
[対抗宗教改革とスペイン絵画]
16世紀は先に触れた通り,対抗宗教改革が始まった時代である。…
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