サンゴジュ(珊瑚樹)(読み)サンゴジュ(英語表記)Viburnum awabuki

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サンゴジュ(珊瑚樹)」の意味・わかりやすい解説

サンゴジュ(珊瑚樹)
サンゴジュ
Viburnum awabuki

スイカズラ科の常緑小高木で,高さ6~9mに達する。アジアの暖温帯から亜熱帯にかけて広い分布をもつ。日本では暖かい地方の海岸に自生するが,庭木生垣として広く栽植され,水分が多いので防火性があるといわれる。葉は長さ 10~20cmの長楕円形で質は厚く,上面に光沢がある。初夏,枝先に円錐花序を出して多数の白色の小花をつける。果実は赤く熟し,赤い穂が垂れて美しいのをサンゴに見立てたものである。材は木理が細かいのでろくろ細工などに用いられる。

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百科事典マイペディア 「サンゴジュ(珊瑚樹)」の意味・わかりやすい解説

サンゴジュ(珊瑚樹)【サンゴジュ】

スイカズラ科の常緑高木。関東以西〜沖縄の海岸に自生し,高さ7〜8mになる。防火・防風・防潮樹として適し,刈込みにも耐えるので生垣や庭木にされる。狭楕円形で光沢のある大型の葉を対生。4〜7月,枝先に白色の花を多数円錐状につける。花冠は短い高杯状で,径6〜8mm。果実は球形で,熟すにつれ紅〜黒色に変化。さし木でふやす。

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