サルゴン(2世)(読み)さるごん(英語表記)Sharru-kin Ⅱ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「サルゴン(2世)」の意味・わかりやすい解説

サルゴン(2世)
さるごん
Sharru-kin Ⅱ
(?―前705)

シャルマネセル5世(在位前727~前722)から王位を奪取し、新アッシリア帝国最盛期を築き上げた人物(在位前721~前705)。内政的には大寺院への非課税措置や新首都ドゥル・シャッルキン(サルゴンの城)の建設、外に向かっては種々の征服政策を遂行。その占領征服政策は、西はシリアパレスチナサマリアを首都とする北イスラエル王国は、紀元前721年にシャルマネセル5世もしくはサルゴン2世のこの政策の犠牲になった)、さらには東地中海(キプロスなど)に、北はウラルトゥ、南はバビロニアに及んだ。しかし前705年、東方イラン高原に進軍中、山地民族に攻撃され、おそらくそこで憤死した。彼の多くの戦勝碑が残されているにもかかわらず、そのひととなりについて多くのことは知られていない。後継者は息子センナケリブ。

[月本昭男]

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旺文社世界史事典 三訂版 「サルゴン(2世)」の解説

サルゴン(2世)
Sargon Ⅱ

?〜前705
古代アッシリアのサルゴン朝始祖(在位前722〜前705)
前722年にイスラエル王国を征服したのをはじめ,前711年にシリアを平定,前709年にバビロンを占領して大帝国の基礎を確立した。

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