日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
サムナー(James Batcheller Sumner)
さむなー
James Batcheller Sumner
(1887―1955)
アメリカの生化学者。マサチューセッツ州カントンに生まれる。ハーバード大学を卒業後、コーネル医科大学で研究し、1929年以来同大学生化学教授であった。ニューヨーク州バッファローで死去。彼の研究は酵素の精製に関するもので、1926年にナタマメから、尿素を加水分解するウレアーゼという酵素をタンパク質の結晶として取り出すことに成功した。これは、酵素を純粋な結晶状態で得た最初の研究で、生化学史上特記すべき業績となった。この研究によって酵素がタンパク質であることが確認され、その後の酵素化学発展の道を開いた。その後ノースロップがペプシンなどを結晶化し、またスタンリーが酵素ではないがタバコモザイクウイルスを結晶化した。サムナーはこの2名とともに1946年にノーベル化学賞を授与された。
[宇佐美正一郎]
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