精選版 日本国語大辞典 「サバンナ気候」の意味・読み・例文・類語
サバンナ‐きこう【サバンナ気候】
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熱帯気候の一つで,W.P.ケッペン式気候区分ではAw(wは冬に雨が少なく夏に多いことを意味する)で表す。熱帯原野気候ともいう。気温の年較差は8℃以下で小さく,年最高気温は雨季の直前にみられる。赤道をはさむ南北両回帰線の間の低圧部と中緯度高圧帯に位置し,一般に風は弱い。植生としては,疎林と背丈の高い草原からなるサバンナが広く分布する。大半が発展途上地域であるが,日照が豊富で肥沃なレグール(熱帯黒色土壌。インドのデカン高原など)にも恵まれた地域では,人工灌漑による綿花(デカン),コーヒー(ブラジル),サトウキビやカカオ(アフリカ)などのプランテーションが営まれ,インドシナ半島では米作がさかんである。しかし,乾季の水不足や風土病などが多く,全般的に生活水準が低い。
執筆者:福岡 義隆
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