サトコ(読み)さとこ(英語表記)Садко/Sadko

デジタル大辞泉 「サトコ」の意味・読み・例文・類語

サトコ(Sadko)

サドコ

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精選版 日本国語大辞典 「サトコ」の意味・読み・例文・類語

サトコ

(Sadko) 一一世紀頃のロシアの海洋物語に出てくる主人公商人楽器と歌の名人で、貿易のために航海中海底に沈み、海神を歌で魅了。その娘と結婚して故国に帰る。リムスキー=コルサコフオペラにもとりあげられた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「サトコ」の意味・わかりやすい解説

サトコ
さとこ
Садко/Sadko

ロシアの作曲家リムスキー・コルサコフのオペラ。7場。台本は作曲者とベルスキー。1898年モスクワ初演。コルサコフはすでに20代の前半に故郷ノブゴロドに伝わる海洋伝説に基づいて同名の交響詩(作品5)を作曲しているが、それから約30年後に、ふたたびこの素材を用いてオペラを書くことになった。交響詩の旋律動機を借用しているとはいえ、フランツ・リストの影響を強く受けた初期の作品に比べて、ここではロシアの古い語り物音楽(ブイリーナ)の要素を積極的に取り入れて民俗色の濃い作品に仕上げている。ブイリーナ歌手サトコが海王の娘ボルフォアの助力を得て海に乗り出して数奇な運命をたどるという、メルヘンの世界を巧みに音楽で描いたこのオペラは、とりわけ第4場の「インドの歌」で有名である。

[三宅幸夫]

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