サス=ヌゲソ(英語表記)Sassou-Nguesso, Denis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サス=ヌゲソ」の意味・わかりやすい解説

サス=ヌゲソ
Sassou-Nguesso, Denis

[生]1943. エドゥ
コンゴ共和国の政治家。大統領在任 1979~92,1997~ )。1956年から 1961年まで中等教育を受けたあと,陸軍入隊。1963年に首都ブラザビルの軍司令官に任命され,1970年代初頭までに大佐に昇進した。この間,積極的に政治にかかわり,マルクス=レーニン主義を掲げて 1970年から一党独裁制を敷くコンゴ労働党 PCT参加。マリアン・ングアビ大統領の側近となり,1975年に国防大臣に任命された。1977年にングアビが暗殺されたあと,後任のジョアキム・ヨンビ=オパンゴの命で PCT軍事委員会の第1副委員長に就任。1979年にヨンビ=オパンゴが解任されると,大統領および党首に指名された。大統領としては現実的で,ときに西ヨーロッパ寄りの立場をとることもあった。政権初期は国情が比較的安定し,1984年と 1989年の 2度,再選された。1986~87年にはアフリカ統一機構 OAU議長を務めた。1992年,コンゴ共和国初の複数政党制選挙でパスカル・リスバが大統領に選出されたが,1997年にリスバが国外追放されると再び大統領に就任,2002年には物議をかもしながらも再選された。2006~07年,アフリカ連合 AU議長を務めた。2009年の大統領選挙でも,主要野党が参加を拒否したため圧勝した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android