サケ・マス母船(読み)サケマスぼせん

百科事典マイペディア 「サケ・マス母船」の意味・わかりやすい解説

サケ・マス母船【サケマスぼせん】

北洋で流し網漁船(独航船)が漁獲したサケ・マスを積み取り,処理・加工する大型漁船。8000〜9000トン。魚体の処理から缶詰箱詰までの缶詰製造設備,塩蔵・冷凍設備などを備える。毎年5〜8月の間独航船43隻を従えて出漁し,缶詰,新巻(あらまき),塩蔵魚をつくる。日本の母船式サケ・マス漁業は,200カイリ時代になってから母川国主義に基づく規制を受けてきて,1992年以降,北太平洋公海での操業の全面停止に合意,北洋におけるサケ・マス漁業の長い歴史に終止符を打つことになった。→北洋漁業
→関連項目サケ・マス漁業母船式漁業

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サケ・マス母船」の意味・わかりやすい解説

サケ・マス母船
サケ・マスぼせん

船内にサケ・マスを処理する施設と缶詰,塩蔵,冷凍などの加工設備を備えた船。「動く工場」とも呼ばれる。春季夏季に独航船を伴って北洋に出航し,独航船から漁獲物を受取って加工処理する。

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