サクレ・クール大聖堂(読み)さくれくーるだいせいどう(英語表記)Basilique du Sacré-Cœur フランス語

日本大百科全書(ニッポニカ) 「サクレ・クール大聖堂」の意味・わかりやすい解説

サクレ・クール大聖堂
さくれくーるだいせいどう
Basilique du Sacré-Cœur フランス語

パリモンマルトルの丘の頂にある大聖堂。パリ市街の眺めがよい。普仏戦争に敗れて沈みきっていた国民の意気を高める目的で、広く浄財を集めてつくられた。1876年に起工し、1910年に完成していたが、第一次世界大戦でドイツを降服させたのちに初めて献堂式を行ったところに、フランス人の執念がうかがわれる。前面救国の聖女ジャンヌ・ダルクの像があるのも同様の意図による。ビザンティン様式を取り入れ白いドームが並び立っているありさまは、下の市街から見上げると非常に美しい。

[紅山雪夫]


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