サクラ読本(読み)さくらどくほん

世界大百科事典(旧版)内のサクラ読本の言及

【教科書】より

…算数の場合,最初の国定教科書が通称〈黒表紙本〉,1930年代の改訂版が〈緑表紙本〉と呼ばれているところにあらわれているように,色彩は豊富になり明るい感じのものとなった。小学国語読本では,この〈緑表紙本〉と同時期の1933年から使用され始めた〈サクラ読本〉(一年生用冒頭の教材が〈サイタ サイタ サクラ ガ サイタ〉であるところからきた通称)ではじめて色刷りとなり,子どもたちを喜ばせることになった。しかし親しみやすい外装のもと,内容,とくに修身,国語,国史,地理,唱歌(音楽)の内容は,しだいに軍国主義的・超国家主義的なものに改められ,しかもこれらの教科書を使って子どもの知的好奇心,探求心の発達を抑える授業が行われた。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」