サイクス−ピコ協定(読み)サイクス−ピコきょうてい(英語表記)Sykes-Picot Agreement

旺文社世界史事典 三訂版 「サイクス−ピコ協定」の解説

サイクス−ピコ協定
サイクス−ピコきょうてい
Sykes-Picot Agreement

第一次世界大戦中の1916年5月にイギリスフランス・ロシア3国が結んだオスマン帝国分割の秘密協定
大戦後,オスマン帝国の勢力下にある中近東地域を,3国がそれぞれ領有あるいは勢力範囲にすることを決めた。翌1917年,イタリアの不満をいれて,イズミル地方をイタリアに割譲する改定を加えた。この条約はイギリスが1915年に約束したアラブ人独立(フサイン−マクマホン協定)を否定するもので,革命後のソヴィエト政府に暴露され,結局実現しなかった。サイクスはイギリス,ピコはフランスの代表者の名。

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報

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