日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゴルフ肘」の意味・わかりやすい解説
ゴルフ肘
ごるふひじ
ゴルフで無理なスイングを行うことなどにより、上腕骨内側上顆(じょうか)に負担が加わって炎症が起きた状態。上腕骨内側上顆炎ともよばれる。その反対側にある上腕骨外側上顆に炎症を起こす「テニス肘」と同様のスポーツ障害の一つである。上腕骨は肩から肘に至る太い管状の骨で、その下方の両端に内側上顆と外側上顆が付属している。このうち内側上顆には肘から手首に至る橈側(とうそく)手根屈筋と尺側手根屈筋、円回内筋がついており、これらの筋は指や手首を曲げたり肘をひねるなどの運動の際に肘関節が連動して動くため、使いすぎると内側上顆に負担がかかり炎症が生ずる。ゴルフの通常のスイングでは手首はほとんど動かないが、無理に手首を使うスイングを続けると肘に負担がかかり炎症を招く。安静時に痛みを感じることは少ないが、曲げたりひねったりするなどの運動の際に肘の内側に疼痛(とうつう)を伴い、また内側上顆を圧迫すると痛みを感じる。
[編集部 2016年7月19日]
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