ゴスチ(読み)ごすち

世界大百科事典(旧版)内のゴスチの言及

【モスクワ・ロシア】より


[商人,市民]
 西ヨーロッパとの貿易はおもに北ドビナ河口に開かれたアルハンゲリスク,東方諸国とのそれはボルガ河口のアストラハンを基地に行われ,西ヨーロッパには毛皮や船材に続いて,17世紀半ばまでには穀物も恒常的に輸出されるようになった。穀物は国内でも南から北へ大量に送られ,産地の限られた岩塩などとともに重要な商品になったが,ツァーリはこれら重要物資と輸出品を専売品とし,その取扱いの実務はゴスチとよばれる特権的大商人にまかせた。ロシアとの貿易に優先権を認められたイギリスとオランダの商人は,はじめロシア国内でも取引を許されたが,ロシア商人の強い反対で17世紀後半にはこれが禁止された。…

【もてなし】より

…冒頭でもふれているように,もてなしを意味するラテン語のホスピタリタスhospitalitasは同じラテン語のホスペスhospesに直接の起源をもつものであるが,さらにさかのぼれば〈見知らぬ人〉〈敵〉を意味するホスティスhostisに語源的に関連する。ホスティスに対応するギリシア語のクセノスxenos,東ゴート語のガスチgasts,古スラブ語のゴスチgostǐは,いずれも〈外来者〉〈外国人〉〈見知らぬ人〉を原義とする。これら,もしくはその関連語彙は,客と主人の両義をもっている。…

※「ゴスチ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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