日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
コレット(John Colet)
これっと
John Colet
(1466/1467―1519)
イギリスの神学者、人文主義者。3年間にわたりフランス、イタリアに滞在、1496年に帰国後オックスフォード大学で講義する。セント・ポール大聖堂の司祭長に任ぜられたのち、1509年セント・ポール学院を創設し、教育の普及に携わりながら北方ルネサンスを推進し、エラスムス、ギヨーム・ビュデ、トマス・モアなどの人文主義者に影響を与えた。彼の哲学はネオプラトニズム(新プラトン主義。プラトン主義を神秘主義的に発展させた哲学体系)に基盤をもつ。また聖職者を鋭く批判し、異端の疑いを受けた。聖書の注釈書やエラスムスへの書簡が彼の思想を伝えている。
[磯見辰典 2015年7月21日]
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