コルネリウス(ローマ教皇)(読み)こるねりうす(英語表記)Cornelius

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

コルネリウス(ローマ教皇)
こるねりうす
Cornelius
(?―253)

ローマ教皇(在位251~253)、カトリック聖人迫害による背教者に寛大であったため、対立主教ノバティアヌス一派の激しい非難を受けたが、251年ローマに宗教会議を招集し、多くの聖職者によりその立場を支持された。のちローマ皇帝ガルスGallus(在位251~253)に追放され、ローマ郊外で殉教した。アンティオキアの司祭ファビウスFabiusにあてた書簡は、当時のローマ教会機構を知る貴重な資料になっている。コルネリウスという名には角(つの)という意味があるため、角のある家畜の保護の聖人とされている。

[大谷啓治 2017年11月17日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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