日本大百科全書(ニッポニカ) の解説 コルネイユ(Thomas Corneille)こるねいゆThomas Corneille(1625―1709) フランスの劇作家。フランス古典劇の大家ピエール・コルネイユの弟。当時の好みに迎合し、空想的な変化に富む筋立てと優雅な恋愛を組み合わせた作風で演劇界に活躍。クレートの王子が敵国の王女に恋し、敵の将軍に変装して両国間を往来し、勝利と恋を得る筋の悲劇『チモクラート』(1656初演)で非常な成功を得たが、今日では顧みられない。1677年から『メルキュール』誌に協力、85年アカデミー会員となった。[岩瀬 孝] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例