コルドリエ・クラブ(読み)こるどりえくらぶ(英語表記)Club des Cordeliers フランス語

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コルドリエ・クラブ」の意味・わかりやすい解説

コルドリエ・クラブ
Club des Cordeliers

フランス革命期のパリの有力な民衆協会。 1790年旧コルドリエ修道院内に設立された。正式名称は「人間市民権利の友の会」 La Société des Amis des Droits de l'Homme et du Citoyen。 J.マラー,G.ダントン,C.デムーランらに指導され,サン=キュロットに強い影響力をもち 91年7月のシャン・ド・マルス請願企画実行した。のち山岳派に合流した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コルドリエ・クラブ」の意味・わかりやすい解説

コルドリエ・クラブ
こるどりえくらぶ
Club des Cordeliers フランス語

フランス革命期の大衆的政治クラブ。1790年から91年にかけて結成された人民的結社の一つ。パリの閉鎖中のコルドリエ修道院を本部としたのでこの通称でよばれたが、正式の名称は「人権の友の会」。地区の住民のデムーラン、ファーブル、ダントン、マラー、エベールなども会員だが、創立者が牧師や印刷工であったことが示すように、サン・キュロットとよばれる小ブルジョアジーを主体とした。シャン・ド・マルスの大衆請願(1792.7)では失敗し弾圧されたが、以後92年8月10日、93年6月2日のパリ市民の蜂起(ほうき)の一翼を担い、恐怖政治の下ではアンラジェ(過激派)、エベール派の拠点となり、これと運命をともにした。

[樋口謹一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

山川 世界史小辞典 改訂新版 「コルドリエ・クラブ」の解説

コルドリエ・クラブ
Club des Cordeliers

フランス革命当時のパリの政治的結社。1790年に結成され,革命初期にはダントンマラーに指導されて最も早くから共和主義的傾向が強く,立法議会以後はしだいにジャコバン派と連合した。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android