コルドバ(アルゼンチン)(読み)こるどば(英語表記)Córdoba

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

コルドバ(アルゼンチン)
こるどば
Córdoba

アルゼンチン中部、コルドバ州州都。大平原パンパの北西部、プリメロ川沿岸に位置する。都市圏人口127万1435(2001)、同国第二の大都市である。1573年ヘロニモ・ルイス・デ・カブレラによって建設され、周辺地区の穀物畜産物集散地として発達した。古くからの交通の要地で、1870年パラナ川沿岸のロサリオ港との間の鉄道が開通、1870年代には国内の主要都市と結ぶ鉄道網の中心地となった。第二次世界大戦後の工業化の過程で自動車工業が発達。ほかに皮革繊維、食品加工、陶器製造、航空機、セメントなどの工業が盛んで、アルゼンチン有数の工業都市となっている。工業の発展にはプリメロ川の水力発電所の建設が重要な役割を果たした。またスペイン植民地時代の文化の中心地で、市の中心サン・マルティン広場前にある大寺院、総督府の建物は16世紀に建設されたものである。ほかに1613年に設立されたコルドバ大学国立天文台もある。

[今井圭子]

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百科事典マイペディア の解説

コルドバ(アルゼンチン)【コルドバ】

アルゼンチン中部の都市。パンパの西縁に当たり,農産物の集散地で,化学・自動車・繊維工業が行われる。1573年創設。イエズス会伝道の中心地で,1613年大学創立後,南米南部の文教の中心となり,美しい町並み,聖堂博物館など植民地時代の面影を残している(イエズス会教会群などは2000年世界文化遺産に登録)。1969年労働者と学生による流血の反政府騒動が起こった。131万7000人(2010)。
→関連項目ロサリオ

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