コルク化(読み)コルクか

精選版 日本国語大辞典 「コルク化」の意味・読み・例文・類語

コルク‐か ‥クヮ【コルク化】

〘名〙 植物細胞膜二次的に変質し、スベリンなどが沈着する現象樹木の茎や根のコルク組織に著しい。木栓化(もくせんか)。枹化(ほうか)

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デジタル大辞泉 「コルク化」の意味・読み・例文・類語

コルク‐か〔‐クワ〕【コルク化】

細胞壁にスベリンなどがたまって厚くなること。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「コルク化」の意味・わかりやすい解説

コルク化
こるくか

二次肥大成長をおこす植物の茎や根の皮層のコルク組織の細胞壁にスベリンが堆積(たいせき)して肥厚する現象。スベリンは長鎖のヒドロキシ脂肪酸やジカルボン酸を含む重合体で、クチンに似て水や空気を通さず、化学的にもかなり安定である。コルク化をおこした細胞は死に、細胞内に空気が入る。そのためにこの組織(コルク)は軽く弾力に富み、熱や電気の伝導への抵抗が強く、特異な性質を現す。イギリスのロバート・フックがこの性質に興味を抱いて細胞を発見したのは有名である。

[佐藤七郎]

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