コリアンダー

精選版 日本国語大辞典 「コリアンダー」の意味・読み・例文・類語

コリアンダー

〘名〙 (coriander) =コエンドロ

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デジタル大辞泉 「コリアンダー」の意味・読み・例文・類語

コリアンダー(coriander)

コエンドロ

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食の医学館 「コリアンダー」の解説

コリアンダー

コリアンダーの語源は、ギリシャ語の「コリス」。これは虫という意味で、その葉が南京虫(なんきんむし)に似たにおいを発することから名付けられました。スパイスとしては、もっとも古い歴史をもつものの1つで、薬用としても数千年前から、胸やけ防止、睡眠薬、媚薬(びやく)などの目的で使われていたといいます。
 コリアンダーには、主として健胃、整腸、解毒といった作用があります。
 具体的な症状としては、胃弱、食欲不振、腹部膨満腹痛などに効果があるほか、神経の緊張をほぐし、イライラや不眠の解消にも有効。また、根を煎(せん)じた汁を飲むと、体の毒素を排出するのに有効とされています。
○食品としての使い方
 スパイスとして用いられるのはコリアンダーの種子で、完熟すると柑橘系(かんきつけい)の香りにセージを合わせたような、甘くさわやかな芳香を発します。このため、料理からお菓子まで幅広く利用され、とくに肉、たまご、豆類とは好相性です。一方、未熟な種子や葉、茎は名前の由来となった独特の青臭さをもつのが特徴。葉はハーブとして利用され、タイやベトナムなどの東南アジア料理には欠かせません。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「コリアンダー」の意味・わかりやすい解説

コリアンダー
こりあんだー
coriander
[学] Coriandrum sativum L.

セリ科(APG分類:セリ科)の一、二年草江戸時代にポルトガル人が伝えたので、ポルトガル語のcoentroからコエンドロとよばれていたが、第二次世界大戦後、ハーブの一つとして、英語のコリアンダーの名で知られるようになった。

[編集部 2021年11月17日]

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百科事典マイペディア 「コリアンダー」の意味・わかりやすい解説

コリアンダー

コエンドロとも。ヨーロッパ東部から地中海地方東部原産のセリ科の一〜二年草。全草に特有の香気を有する。早春に播種し8〜9月ころ収穫する。果実球形で直径3〜5mm。未熟果には特異な不快臭があり,完熟してから収穫する。乾燥種子は芳香を有し,甘く快い風味がある。スパイスとしてカレー,菓子などに用いられるほか,オイルとして着香,消臭に用いられる。医薬用に健胃剤,駆風剤として用いられることもある。
→関連項目アニゼットカンパリ

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栄養・生化学辞典 「コリアンダー」の解説

コリアンダー

 [Coriandrum sativum].コエンドロ,コズイシ,コスイジソなどともよばれるスパイスの一種.セリ目セリ科コエンドロ属の一年草で,草丈25〜50cmになる.種子を採取し乾燥して用いる.精油成分としては,α-リナロール,α-,β-ピネン,ジテルペンなどが同定されている.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コリアンダー」の意味・わかりやすい解説

コリアンダー

コエンドロ」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のコリアンダーの言及

【香辛料】より

…もう一つ〈こにし〉という珍しい名があるが,これは胡荽(こすい),胡と書き,コエンドロの古名である。コエンドロはコリアンダーで,いまの日本料理には使われないが,《和名抄》はこれを〈魚膾尤為要〉と魚の生食には必須だとしており,《延喜式》には宮廷での用途のため他の蔬菜(そさい)と並んで耕作の規定があり,天皇の食事にも用いられたことがわかる。 コショウは奈良時代から名が見られるが,はじめは薬用とされた。…

【コエンドロ】より

…コリアンダーcorianderともいう。地中海沿岸原産のセリ科の一年草または二年草。…

【中国料理】より

…肉と鳥の料理に使ったり甘い飲物にもふりかけて使う。 香菜芫荽,香荽,コエンドロ,コリアンダー。いため物やスープに,またはタレの中に刻みこんで使ったり,前菜の飾り付けや,魚と肉料理の上に散らして色と香りを添えるのに使う香味野菜。…

【肉食】より

…たとえば,コショウは奈良時代以来輸入されていたが,室町時代以後うどんの薬味とされたくらいで,いっこうに用途がひろがらず,トウガラシが伝来するとまもなくその薬味の座をあけ渡してしまった。また,どういう使い方をされたのか不明だが,コエンドロ(コリアンダー)が天皇の食膳に供されるために栽培されていたことが《延喜式》に見えるが,その後はまったく使われた形跡がない。もし,日本の獣肉食がもっと盛んで多様化されていれば,これらの利用,栽培も続けられていたと思われる。…

※「コリアンダー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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