コモ(英語表記)Perry Como

デジタル大辞泉 「コモ」の意味・読み・例文・類語

コモ(Como)

イタリア北西部、ロンバルディア州都市。アルプス南麓のコモ湖に面する観光保養地。古代ローマ時代から避暑地として知られ、16世紀から19世紀にかけてヨーロッパの王室や貴族の別荘が数多く建てられた。絹織物産地としても有名。大小プリニウスの生地。

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改訂新版 世界大百科事典 「コモ」の意味・わかりやすい解説

コモ
Perry Como
生没年:1912-2001

アメリカのポピュラー歌手。ペンシルベニア州鉱山町の生れで,父はイタリア移民の理髪師。10歳のころから父の仕事を手伝い,歌のうまい床屋として評判が立つ。1933年勧められて小さな楽団の専属歌手となり,36年人気バンドのテッド・ウィームス楽団に抜擢される。42年にウィームス楽団が解散,43年からRCAレコードに録音を開始,45年の《時の終りまで》が大ヒットとなる。声はバリトンで,歌い方はクロスビー影響をかなり受けているが,人柄そのままの温かい庶民性が最大の魅力であった。55年にNBCテレビの全米ネットでスタートした〈ペリー・コモ・ショー〉が成功したのも彼の持味ゆえであった。
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コモ
Como

北イタリア,ロンバルディア州の同名県の県都。人口9万5183(1981)。コモ湖南西端にあり,ローマ帝国時代から,アルプス以北とミラノを結ぶ交通の要所として発展。工業の中心は絹織物で,16世紀から始まっている。コモ湖をひかえた観光の中心地でもある。大プリニウスやA.ボルタの生地。大聖堂(14~18世紀),聖アッボンディオ教会(11世紀)などの宗教建築のほか,20世紀前半にサンテリア,G.テラーニなど革新的な建築家による建物も多い。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コモ」の意味・わかりやすい解説

コモ
Como

古代名コムム Comum。イタリア北部,ロンバルディア州コモ県の県都。ミラノ北方 40km,コモ湖の南西端にのぞみ,世界的な保養地として有名で別荘も多い。町の歴史は古くケルト人の時代にさかのぼるといわれ,カエサルによってローマの植民地となった。 11世紀に自由都市になったが,まもなくミラノの支配下に入り,ビスコンチ家スフォルツァ家を経てスペイン,フランス,オーストリアに支配され,1859年ガリバルディによってイタリア領とされた。主産業は中世以来絹織物で,国立絹研究所があり,光学機械,家具などの製造も行われる。 14世紀に建設が開始され,18世紀に完成した大理石の大聖堂ロマネスク様式の聖堂などが残る。旧市街と近代的な新市街に分れ,中心は新市街に移っている。ミラノとは鉄道と高速道路で結ばれている。人口8万 5955 (1991推計) 。

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百科事典マイペディア 「コモ」の意味・わかりやすい解説

コモ

アメリカのポピュラー歌手。フランク・シナトラと並び称される。ペンシルベニア州生れ。1945年に《時の終りまで》がミリオン・セラーとなり,甘い歌声で世界のファンを魅了した。その他のヒット曲として《パパはマンボがお好き》《イッツ・インポッシブル》《アンド・アイ・ラブ・ユー・ソー》などがあり,1953年から16年続いたテレビ番組《ペリー・コモ・ショー》は日本でも放送され,我が国のショー番組に大きな影響を与えた。

コモ

イタリア北部,ミラノ北方約40km,ロンバルディア州のコモ湖南西端の都市。スイスとの国境に近い国際的な観光地で,16世紀に始まる絹織物業が行われる。ローマ帝国時代からアルプス以北とミラノを結ぶ交通の要所として発展。13世紀の市庁舎,14世紀の聖堂がある。8万3000人(2006)。

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日本の企業がわかる事典2014-2015 「コモ」の解説

コモ

正式社名「株式会社コモ」。英文社名「COMO CO., LTD.」。食料品製造業。昭和59年(1984)設立。本社は愛知県小牧市大字村中。製パン会社。北部イタリア発祥の日持ちのする天然酵母ロングライフパンを製造。前身は「富士カントリー株式会社」の製パンプロジェクト部門。JASDAQ上場。証券コード2224。

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デジタル大辞泉プラス 「コモ」の解説

コモ

いすゞ自動車が2001年から販売している乗用車。4、5ドアの大型ワンボックス。日産のキャラバンのOEM車。

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