コミックマーケット(読み)こみっくまーけっと

デジタル大辞泉 「コミックマーケット」の意味・読み・例文・類語

コミック‐マーケット(comic market)

漫画同人誌の大規模な展示即売会。毎年8月と12月東京で開催される。第1回は昭和50年(1975)開催。コミケットコミケ
[補説]「コミックマーケット」「コミケット」「コミケ」は、有限会社コミケットの商標

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「コミックマーケット」の意味・わかりやすい解説

コミックマーケット
こみっくまーけっと

日本最大の漫画同人誌展示即売会。コミケット、コミケと略す。近年は、毎年8月(夏コミ)と12月(冬コミ)の年2回、3日間の会期で東京国際展示場(東京ビッグサイト)で開催される。漫画、アニメーション、ゲームおよび関連分野を中心に、同好会や出版社、ゲームメーカーなどの企業が参加し、会期中には会場の内外で講演会や握手会などが催される。また、漫画やアニメーションのキャラクターなどに仮装したコスプレイヤーが大勢集まることでも知られる。プロの作家も参加しており、人気同人作家がプロに転向することも多いことから、商業的にも注目を集めている。

 初回の開催は1975年(昭和50)で、出展者数32、来場者700人程度のイベントであった。回を重ねるごとに参加者が増え、広く認知されるイベントとなった。2012年(平成24)12月に開かれたコミックマーケット83では、参加申込サークル数5万1000、参加サークル数3万5000、出展企業130あまり、3日間の会期中の来場者数は、のべ55万人であった。コミックマーケット準備会の主催で、名称の「コミックマーケット」やその略称は有限会社コミケットの登録商標である。

[編集部]

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知恵蔵 「コミックマーケット」の解説

コミックマーケット

「コミケ」の通称で知られる、世界最大規模の同人誌展示即売会。近年は、毎年8月と12月に東京国際展示場で開催されている。主催はコミックマーケット準備委員会。1975年に始まり、80年代に「キャプテン翼」(集英社)の登場人物たちを題材にしたパロディーマンガが女性たちに人気を博し、同性愛的な場面を描くいわゆる「やおい」「ボーイズラブ(BL)」マンガのブームを作っていった。人気同人誌は商業誌以上の高効率で利益を生み、「プロ同人誌作家」と呼ばれる人々も少なからず輩出した。また、CLAMP、高河ゆんらは、コミケが生んだ人気作家といえる。2007年の夏の開催は3日間で、参加サークル数約3万5000、参加者は延べ55万人に上った。コミケはマンガやアニメだけでなく、アイドルのファン同人誌からゴスロリ衣装や手作り工芸品まで、現代日本のサブカルチャーを総覧できる熱気に満ちたファンの祭典となっている。

(鈴木繁 朝日新聞記者 / 2008年)

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