コハクガイ(読み)こはくがい(英語表記)shiny snail

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コハクガイ」の意味・わかりやすい解説

コハクガイ
こはくがい / 琥珀貝
shiny snail
[学] Zonitoides arboreus

軟体動物門腹足綱コハクガイ科の巻き貝陸産で、殻高2ミリメートル、殻径5ミリメートルぐらいの小形種、殻は黄褐色光沢が強く、螺塔(らとう)は低く円盤状。螺層は4~5階で、体層の周縁は丸く、底面は膨らみが弱く臍孔(へそあな)は小さいが、明らかに開いている。北アメリカや西インド諸島原産で、日本では明治年間に東京の上野で最初に発見されたといわれ、現在では全国の庭園畑地など至る所に発見され、草花種苗などを食害する。

[奥谷喬司]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コハクガイ」の意味・わかりやすい解説

コハクガイ
Zonitoides arboreus; shiny snail

軟体動物門腹足綱コハクガイ科。陸産の微小な巻貝。殻高 2mm,殻径 4.8mm。殻は薄く,黄褐色で光沢があり,巻きは低くて円盤状。体層の周縁は丸く,殻底の中央に小さな臍孔がある。北アメリカ,西インド諸島原産であるが,世界中に伝播されている。日本では,明治年間にすでに東京の上野で発見されていた。現在では全国に広がり,庭園や花壇などにすみ,ときに種苗を食害する。

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