コティヨン(読み)こてぃよん(英語表記)cotillon フランス語

精選版 日本国語大辞典 「コティヨン」の意味・読み・例文・類語

コティヨン

〘名〙 (cotillon) 一八世紀から一九世紀にかけてフランス中心に流行した社交ダンス。四組の男女が踊る。
※或る女(1919)〈有島武郎〉後「さあ二人でこの間学校で習って来たダンスをして〈略〉お目にお懸け。一寸コティロンのやうで又変ってゐますの」

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「コティヨン」の意味・わかりやすい解説

コティヨン
こてぃよん
cotillon フランス語

18世紀初めにフランスでおこり、ヨーロッパ各地に広まった踊りの形式。語義は「ペチコート」。最初にこのダンスが踊られたフランスの流行歌に由来している。その後この素朴な踊りは、4組の男女がまず十字形に並び、挨拶(あいさつ)を交わしてから輪になって数多くの装飾的なステップを踊る複雑な形になった。19世紀以後は、一対の男女が決めたステップに従って他の全員が踊る多人数舞踊に変わり、もっとも華やかで魅力的な踊りとして舞踏会最後を飾るようになった。コティヨンにはポルカワルツガロップなどが用いられ、特定の音楽形式はない。

[寺本まり子]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コティヨン」の意味・わかりやすい解説

コティヨン
cotillon

(1) 19世紀フランスで大流行した3拍子のダンス。舞踊会の最後に,1組がリーダーとなって自由にステップやフィギュアを選び,続く各組はそれをまねて踊る。 (2) バレエ作品名。1幕。音楽 E.シャブリエ。振付 G.バランシン。 1932年バレエ・リュス・デ・モンテカルロ初演。 T.トゥマノワらが演じた。

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