コガネイチゴ(読み)こがねいちご

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コガネイチゴ」の意味・わかりやすい解説

コガネイチゴ
こがねいちご / 黄金苺
[学] Rubus pedatus Smith

バラ科(APG分類:バラ科)の常緑多年草。茎は地表をはう。葉は掌状複葉で小葉は5枚。6~7月、直立した短枝の先に、白色の5弁または4弁花を1個開く。分果は楕円(だえん)形で、一つの果実に1~4個つき、紅熟して食べられる。名は、光沢のある分果の形を小判に見立てたものという。中部地方以北の本州と北海道の高山帯のおもにハイマツの下にコケとともに生え、樺太(からふと)(サハリン)、千島、北アメリカにも分布

[鳴橋直弘 2019年12月13日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のコガネイチゴの言及

【キイチゴ(木苺)】より

…茎は黒みを帯び,背が高く,クマのように頑強な植物である。果実が小判形で光沢のあるコガネイチゴR.pedatus Smithは,白山以北の本州と北海道の高山に分布し,花弁4~5枚で白色,果実は赤色である。冬に果実が見られるフユイチゴR.buergeri Miq.は,北陸・関東以西の山地の林縁または疎林下に見られ,花弁は白色,果実は赤色である。…

※「コガネイチゴ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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